私は10年以上イラストから離れていた時期がありました。
いろんな事が重なり心が複雑骨折をして、それまでのイラストに関する全てのアカウントを消して、イラスト界隈から完全にフェードアウトしました。
心の複雑骨折がひどすぎて、つい最近までイラストを描くどころか、他人のイラストを見るのも拒絶反応が出てダメでした…(´・ω・`)
今回はどうしてそうなったかの経緯のお話です。
妊娠は地獄の入り口
最初のきっかけは妊娠、出産、育児です。
まぁよくある話しではありますよね。
妊娠時、悪阻(つわり)で吐くというのがドラマのお決まりパターンですが、実際の悪阻は人によってさまざまです。
異様に眠い、ダルい、情緒不安定、唾液がとまらない、それらが複数重なって来る…などなど。
軽い人もいれば、重い人もいるという事です。
私の悪阻の1つに、【パソコンの画面を見ると吐き気がくる】というのがありました。
他にも食べ悪阻やダルさ、眩暈、貧血、車酔いなどなど
食べ悪阻は食べても気持ち悪いけど、食べないともっと気持ち悪い…という症状です。2時間起きに何か食べないと、気持ち悪さで深夜でも目が覚めるほどでした。
当時もイラストで依頼をいただいていた真っ最中でしたが、こうなるとパソコンでの作業が難しくなります。今受けていた依頼をなんとかすませて、それ以降は数を減らしてもらいました。
それも妊娠、出産のためいつから復帰出来るのかもわからず、そのまま仕事は激減したままとなりました。
それでもこの時は出産して少ししたらまた仕事を再開できるだろうなんて呑気に思ってました。
まさかここが地獄の入り口だったなんて気づきもしないでね
産後は地獄の始まり
無事出産を終えて悪阻に解放されたものの、ここからが本当の地獄でした。
子供はとても可愛いです。
ですが、夜泣きが多くて睡眠時間もまともに取れなくて大変でした。
子育てで大変なのは第一子あるあるなんですよね
- 8時に就寝
- 10時に泣く→乳
- 12時に泣く→乳
- 2時に泣く→乳
- 5時前に起床
赤ちゃんは乳を飲みながら寝てますが、私はそうもいきません。
しかも一度起こされた大人が即寝るなんて実際はとても難しいんですよね。
さらに父親の方は家事・育児を一切しない人でした。
赤ちゃんの抱っこが負担になり両手がヒドイ腱鞘炎になってしまった私の横で、毎日チューハイ飲んでゲームの動画を見ながらモンハンしてる人でしたから。
絵を描く時間どころの話しじゃなく、少しでも時間があるなら休まないとヤバい…そんな状態でした。
子供が成長して手がかからなくなったら、このきつかった分を取り戻すんだ
そんな思いを支えに日々の忙殺を耐えていました。
育児中もイラストの仕事だけはなんとかこなしていた
そんな忙しい中でも、ご依頼いただいたイラストの仕事はしていました。
その時は両親に助けてもらってやっとギリギリできていた感じです。
両親がいなかったら依頼は完全に受けれなかったですね。
ちなみに出来上がったイラストのクオリティは「料金分」と言ったところ…
悪くは無いんですが、私としては自分の成長を感じられなかったんですよね。
仕事が終わると疲れてしばらく絵は描きたくない
↓
しばらくしてまた仕事をいただいて死ぬ気で描く
↓
しばらく絵は描きたくない
イラストのクオリティを上げれるほどの余裕がありませんでした。
イラストを描く余裕も、わずかな自由もなくて
あまりのストレスで500円なみに大きな円形脱毛症になりました。
500円ハゲです。それもトップのセンター✨
1年以上ニット帽の生活してました(´・ω・`)
寝ぐせも隠せて楽っちゃ楽だったけど
どうしても絵が描きたくてiPad Proを購入
下の子も幼稚園に行き始めたものの、案外まとまった時間がとれない。
(幼稚園は爆速で帰ってくる&お迎えが必要な園だった)
隙間時間に少しでも絵が描きたくなった私はiPad pro(第五世代)を自分のお小遣いで頑張って購入しました。
総額15万円もしたんよ…高かったな…(´;ω;`)ウゥゥ
iPadでお絵描き作戦はかなり良かったんですが、もっと早く気づいて買うべきでしたね。
1年程度しかまともに使っていなかったのです💧
心が完全に砕けた瞬間
上の子が小学生、下の子が年中さんの時でした。
やっと…やっと子供の手がかからなくなり始めて、ちょっとずつ自由な時間が作れるようになってきて、パソコンでの作業ができるようになってきました。
私がやりたかった事をやってみよう!とウキウキ作業をしていた矢先
絵で稼げてないから
外で仕事をしてきて
確かに理想的な稼ぎではないですが、むしろ家事子育てをワンオペでやっていた割りには頑張った方だと思っています。
すごくショックでした。
子育ての「手伝い」すらやってくれなかったけど、私の頑張りは解ってくれているはず…
あれだけ大変だったのだから、少しは報われても良いはず…
そう思っていたからです。
再びイラストから離れる事に
時間がなかったのは本当だけど、
稼ぎ少ないのもまた事実
当時のX(Twitter)で相互フォローしていたイラストレーターさんはバリバリに活躍しているのに
私は10年間何もしてなかった事実…
すごい勢いで自信を失っていく感覚があったのを覚えています。
つい先日まで元気にアレやろうコレやろうとワクワクしながら取り掛かり始めていました。
ですが自信喪失が止まらず…
活躍している人を見るのが辛すぎて、イラストから完全に離れました。
結局、色んな意味で私が折れて外に働きに出る事になりました。
1年後離婚
他にも色々とありズタボロにされて1年後に離婚をしました。
離婚間際でやっと気づいた事なんですが…相手は穏やかなタイプのモラハラ+ASD尊大型(仮)でした。
モラハラは価値観の押し付けが酷く、正論でぶん殴ってきます。
確かに結婚生活は理不尽な事ばかりだったんですが、「完璧な人間はいない、多少は我慢も必要、話し合えばいつか分かり合える」と自分に言い聞かせて過ごしていました。
まぁ、結婚早々に突発性難聴や円形脱毛症などの体のSOSは出ていたんですけどね。
これ完全にカサンドラ症候群です。
見える目がない、そいつと結婚したおまえの責任だ…と言われそうですが
「そういうヤツだとわかっていたら初めから結婚してない」
コレだけ言っておきます。
長くなるのでモラハラASDについて詳しい話はまたいつか
完全に挫折からの復帰
離婚後も絵を描きたい意欲はまったく戻らず心は折れたまま…
イラストから完全に離れてました。
それまでのSNSのアカウントも、ブログも全部消して
大量にあったイラストの教本や資料集も売り払ってしまいました。
そんな中でもコンスタントにご依頼していただいていたおかげで、ペンタブレットとPhotoshopは最後まで残したままでした。
ペンタブを手放していたら、再び買う気力は無かったと思います。
本当に本当に幸運でした。感謝しかないです。
きっかけは「文字化化」というゲームでした
もう絵を描かない!そう思っていたのですが、イラストの復活の時はある日突然訪れました
離婚して2年経ちそれなりに落ち着き、子供達も成長して、
私もやっと大好きなゲームを少しずつ遊ぶ時間が出来てきました。
そして「文字化化」というゲームに思いっきりドハマりして、久々に絵を描きたいと思ったのです。
久々にプライベートの絵描いたわ。這いばい君✌✌#文字化化 #文字化化_art #Homicipher #homicipherfanart pic.twitter.com/d3cygQawru
— まめさん/イラスト/ゲーム (@mame3_game) April 14, 2025
ちなみに文字化化はホラーゲームなので彼の見た目は怖いですがとても優しい人です。
心が折れてから約3年ぶりでしょうか。
純粋に「ただ描きたい」と思って描くイラストは10年以上ぶりです。
そういえば結婚してからずっと仕事用でしか絵を描いていなかった…
私にとって記念すべきこのイラストは500pixel×700pixelというめたくそ小さいサイズで描いてます💧
久々すぎてWEB上だけの使用の場合はどれぐらいのサイズで描けば良いのか完全に忘れていました。
現在は短辺3000pixelで描いてます。
好きなキャラクターを描ける!描けるぞぉ!!
「イラストを描くのが楽しい」
そんな気持ちが少しずつ少しずつ湧いていきました。
挫折しても本当に好きなら戻ってくる
挫折しても好きならいつか戻ってくる
コレを実体験したお話しでした。
現在も誠意活動しており、研究や模索をしまくっていて、イラストタッチもどんどん変わっていっております!
さらにはイラストを動かすアニメーションにもチャレンジしております。
空白の10年間を半年でかなり取り戻しています。
楽しい!







